高齢になったときや不慮な事故や病気は、住まい方を振り返るきっかけになります。
バリアフリーはその手段のひとつです。
どのような不具合を解消できれば、普段の暮らしができるか。
今の住まいでできることは何か。
住まいやすさと同時に理想の住まいを後回しにしない考え方はないか。
そのお手伝いをしていきたいと考えています。
事例をもとにどのようなきっかけで、そのような解法をしたのかをご紹介するページです。
◆「ご両親のために バリアフリーをお考えの方に」 にリンクします。
◆関連:ブログより|2020/12/9| 在宅で介護するための住まいづくりの見落としがちな点。
https://www.nakaura-kenchiku.jp/company/blog/blog2020.12.html
「介護・介助する人」の空間についてつづっています。
◆写真をクリックすると、本ページの対応箇所にリンクします。
つかず離れずの関係をつくる間取りの家|和室がリビングの延長や個室にもなる
スケルトンリノベーション
間取りはそのままで断熱や使い勝手の性能をアップさせた全面リフォーム
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目的 | 解決 | 具体例 | |
バリアフリー | 2世帯住宅 | つながり | 世帯間の関係性 LDK、水回り、EVの共有/分別 |
セカンドライフ | 楽しむ |
シンプルな部屋数 減築、平屋 |
|
介護・介助|高齢/身体的 | 機能的・安心・安全 |
介護・介助の特性 介助受ける人・する人:それぞれの生活 |
(注)上記項目は、各ご家庭によって住まい方・身体状態が異なりますので更なる要素や寸法・斜路勾配等は当事務所が提案する
事項を基準として各ご家庭で話し合って下さい。
また、住宅は、介護施設と違う点にも予めご留意して下さい。
道路と玄関の高低差が大きい場合、スロープや車椅子用の『段差解消リフト』などの機械を利用すれば、ご本人や介助者の負担の軽減がはかれます。
スロープの路面には安全性と快適性を考え、すべりにくく、がたつき感の少ないスロープタイルを張ります。高齢者をはじめ、車いすやベビーカーなどが通る傾斜路では、凹凸による振動、雨天時のスリップ、水はね等の抑えを配慮をした設計が必要です。
玄関は足の上げ下げや、身体のバランスをとる必要がある為、足腰の弱った方やご高齢の方にとって大変な場所です。
① 玄関からホールへの段差は無くし緩やかなスロープとしましょう。
② 玄関の段差は、できるだけ小さくしましょう。段差解消が難しい時は、踏み石やステップを設けると便利です。
③ 手すりを設置すると、足腰への負担の軽減や段差の上り下りをサポートできます。
④ 靴の着脱の際、体をかがめたり重心の移動をラクにできるよう、コンパクトな椅子や収納式の腰掛を設置します。
① 車椅子の移動を考えた場合には、廊下の幅は約80~90cm以上にします。
② 部屋の出入り口の段差をなくし、つまづきを防止します。段差がある時はすりつけ板やスロープを設置します。
③ 暗くなりがちな廊下や部屋の出入り口付近には、補助灯として人感センサー付きの足元灯をつけると便利です。
④ 昼間は、自然光を取り入れた明るい空間となるように配慮します。
⑤ 壁面に手すりを設けると、歩行の補助ができます。
部屋や浴室・トイレなどの出入り口に段差があると、つまづいたり転倒する原因となりますのでバリアフリー対策をしましょう。
引き戸の敷居など、ちょっとした段差ほど 「つまづき」やすくなりますので、Vレール・ノンレール・上吊り式にして段差を解消します。
床のVレール : コルクタイル張り ~ コルクタイル張り
床のVレール:ヒノキ(無垢材)張り ~ ヒノキ(無垢材)張り
床のVレール : フローリング張り ~ フローリング張り
床の敷居 : タタミ張り ~ フローリング張り
Before ⇒ ⇒ ⇒
After
Before ⇒ ⇒ ⇒
After
① できれば開き戸より、引き戸をお勧めします。
② 取っ手は、車椅子などの座った状態でも建具の開閉が容易にできるように、取っ手の高さや形状等 容易に開閉で
きるようにします。
③ 玄関から車椅子で外部に出る事が段差や移動面等の関係で難しい場合は、サッシの下枠をフラットにして、庭にス
ロープで出る方法もあります。
負担の少ない なだらかな階段
階段は家・住宅内で事故が起きる確率が最も高い場所です。
部屋の大きさ・デザインを優先し、狭い急な階段にしていませんか。
階段には、主に次の点に留意ください。
① できるだけ勾配はゆるくしましょう。
階段1段当たりの高さは約18cm以下、
踏み面は約26cm~28センチを目安にします。
② 踏み面の先端には、滑り止めを施します。
③ 手すりは連続させて、端部は袖口を引っ掛けないようにします。
④ 階段が長く横幅が広い場合、いす式階段昇降機・車椅子用階段昇
降機なども考慮できます。
直線階段は危険性が高くなりがちなので注意してください。
U字階段のように踊り場のスペースを設けると一休みできるだけでなく、万が一転倒した時にも、一気に転び落ちるのではなくストッパーの役目をしてくれます。
階段を取り囲む部屋より明かりが入るようにしたり、補助照明としてフットライトなどを設置して足元を明るくすると安全です。
(メリット)
● 車椅子に乗った状態でも、各階を移動できる。(バリアフリー)
● 大型の荷物などの移動が便利。
(デメリット)
● 一般的な階段式昇降機(いす式)よりも価格が高い。
● 既存物件の場合、スペースの確保が難しい。
● 設置するには、建物の基礎工事・躯体などの改修工事が必要。
【 住宅用ホームエレべーターの設計基準 】
一般的な業務用エレベーターとは異なり、最大昇降行程は、住宅の最下階の床面から最上階の床面が10m以下です。
最大乗務定員は3名以下、最大積載荷重は200kgまで、エレベーター内の床面積は1.1平方メートル以下と定められています。
最近はホームエレべーターの需要が多くなり、設置導入価格も下がっています。
洗面所との入り口の段差解消、適切な手すりの設置などが基本ですが、浴槽の出入りのしやすさも重要です。
① 浴室と脱衣室の間には段差を設けず バリアフリー型排水溝を設けフラットにします。
② 出入り口戸は、3枚引き戸にして、車椅子対応にします。
③ 手すりは、洗い場から浴槽までの移動が無理なくできるように配置します。
④ シャワースタンドで、立ち上がり用の手すりを兼ねても良いでしょう。
⑤ 手すりを使っても浴槽をまたぎづらくなった時には、浴槽の端に一度座って入れるようにすれば安全です。
シャワード・バス・・・LIXIL:シャワード・バス=ストレートタイプを設置した事例
・シャワーだけで全身が温まる新・入浴スタイル:高齢者の方が簡単に利用できるバリアフリー対策としての入浴設備。
・浴槽入浴に介助が必要な方には、お湯はり不要のカンタン入浴を図れます。
・10ヵ所のノズルからお湯を霧状に噴出し、体全体を包み込むため、お湯につかるのと同じように全身が温まります。
一日に何度も使うトイレこそ、しっかりとバリアフリー対策をすることが大切です。
夜間に頻繁に使うようになる時のことを考えると、寝室との距離はできるだけ近い方が良い。
① 出入り口は、引き戸にします。
② 車椅子を想定して広めにします。
③ タオル掛けを兼ねる、手すりを設けます。
④ 壁の芯~芯は、できれば約135cm以上とする。
⑤ 壁面の片方には、ひじ置きカウンター、L型手すりを設置します。
⑥ 冬季における、冷気が身体に及ぼす ヒートショック を考え、暖房乾燥換気扇を設置します。
フローティング・トイレ・・・TOTO:レストパルFを設置した事例
・フローティングデザインならではの浮遊感。
・それに加え、便器が浮いているから床面全体がフラットで、サッとひとふき。お掃除がカンタンです。
・キャビネットとカウンターの高さが揃っているので、空間をさらに広く感じさせ、すっきりした印象となります。
・トイレ使用やボタン操作ができるほどよい明るさなので、深夜にまぶしさを感じにくい、快適な照明です。
(文献:TOTOより)
① 日常のお手入れ・メンテナンスが容易にでき、火災の恐れの無いIHコンロを導入します。
② キッチンの収納については、使いやすい位置での収納や引き出し収納で身体の負担を軽減します。
身長の高い人も低い人も、車椅子の方も低すぎず高すぎず、ボタン一つでキッチンカウンター(天板)が上下に昇降し自由に高さを変えられるのが最大の特徴です。
ワークトップの下は、フレシキブルに使用できるオープンスペースとなっているので、椅子に腰掛けて気楽にお料理を作ることができます。
① メンテナンスの事を考えて、電球自体の寿命が長い蛍光灯・LED照明器具を採用しましょう。
② 夜、トイレに行く事を考え、暗くなると自動に電気が入る足元灯を設置します。
廊下や階段・寝室などに足元灯(フットライト)を設けると、夜間トイレに行く際に足元をほんのりと照らす事ができます。
人感センサー機能や、暗い時だけ点灯する明るさセンサー機能が付いたものを選択すると便利です。
昼間
夜間
奥まった寝室の間仕切りは、外部の自然光が乳白色のガラス(半透明ガラス)越しに柔らかい光として届くように設計を施す。
ご高齢の方には、できるだけ自然の採光を照明として、いつも明るく居心地の良い部屋を確保することもバリアフリー対策の一つ。
▶ 予定表、メモ用紙、介護予定表などを壁に無作為に貼られていましたので、見やすく整理できるように壁の一部に掲示板スペースを確保。
掲示板の材質は安全性を考慮して、磁石がつく石膏ボード( 右写真のF )を提案。
画鋲を使わないので壁に穴傷ができず、針先でケガをする心配がないので、高齢者の方にも安心です。
カレンダーや、小袋類の多少重たいものは、ピクチャーレール( 右写真のE )のフックに吊り下げられるようにしています。
①リビングダイニングを家の中心にした、安心して暮らせるバリアフリーの平屋建て住宅
②断熱効果を上げお母様の暮らしやすさを求めたバリアフリー住宅への減築リフォーム
③いずれ迎える高齢化に対して、ホームエレベーターを設置してフロアフリーに。
⑤60代ご夫妻が、高齢のお母さまとの安全な暮らしを育む二世帯型バリアフリー住宅。
⑥断熱効果を上げ、キッチンのIH化で安全性を高めたバリアフリー住宅。
⑦万が一のための備え、介護も引き受けられる間取り のリノベーション。
安全性を重視し、食堂・リビングをコアとした動線の短縮化・収納の効率化・家事動線を配慮したバリアフリー住宅です。
これから迎える高齢化に対して、建築主ご夫妻が望まれた「田」の字型プランを基本に、夫婦が多くの時間を過ごすリビングダイニングを住宅の中心にし、それを取り巻くようにキッチンや寝室などを配置することで、各部屋にスムーズに行けるように設計を施した平屋建て住宅。
新築 :木造 平屋建て
床面積 :約29坪
子供様より、これから迎えるお母さまの高齢化に対して身を案じ『 バリアフリー対策 』・『 生活動線の改善 』などを踏まえた住宅設計のご依頼を受けた事例。
リフォーム前は、鉄筋コンクリートの2階建て住宅(延べ床面積:約75坪)でありました。
その1階部分(約40坪)をバラバラの生活動線と底冷えに悩まされていたお客様にむけて、LDKだけでなく寝室・トイレ・洗面脱衣室から浴室までをバリアフリー化したワンフロアにまとめることで、動線の単純化を図るだけでなく、温度変化がもたらす体の負担を少なくするようにして平屋建て住宅となる要素を踏まえた住宅設計を施す。
表と裏の動線を分け、仏間室(約12畳)へは玄関から諸室を通らずにお参りしやすい最短距離の動線を確保しています。
リフォーム:鉄筋コンクリート造 2階建て
床面積 :約40坪(1階部分)
これから迎える高齢化に対していち早く、家族の交流が深まるコンパクトで無駄のない動線で暮らせるリビング、ダイニングキッチンを中心とした天井が高いバリアフリーの木造平屋建ての住宅設計。
新築 :木造 平屋建て
床面積 :約14坪
建築物は築約30年の鉄骨構造3階建てで、1階はカメラスタジオ、2階はワンルームマンション形式の住戸、3階はファミリー向け住戸です。お施主様ご家族は3階に暮らしておられましたが、お母さま(90代)が転倒された事で、急遽、介護と車いすでの外出にむけて、1階で生活できる住居環境の整備が必要となりました。
介護をする方、受ける方の双方が快適に過ごせるようにバリアフリー化をする事に加え、ご夫妻もいずれ迎える高齢化に対処した設備面の刷新に向けての二世帯型スケルトンリフォームの設計。
リフォーム:鉄骨造 3階建て
床面積 :1階部分の約23坪(階段室を除く)
娘さまより、お一人住まいの高齢のお母さま(84歳)の日ごろの暮らしで身の上を案じて、リフォームのご依頼を受けた事例。
2階建て住宅を、生活する上で1階で暮らせる安全な動線を考慮した、平屋建て住宅化した設計を施します。
お母さまが高齢ですので、長年にわたり 『 住み慣れた間取り 』をそのまま とし、住宅内で安全・快適に暮らせるように冬暖かく・夏涼しく、火器に対しても安全、バリアフリー対策、防犯対策を含めたリフォームの住宅設計。
リフォーム:木造 2階建て
床面積 :1階部分の約19坪
働き盛りの親子3人で暮らす家。遠方で暮らす両親が万一介護が必要になった時にも
対応させる間取りにしています。
現在介護は必要はないので、普段使いできるような間取りにしています。
対象となる部屋は和室にして、引込障子を引き込んでおくと
リビングと一体となって利用でき、障子を閉めれば個室としてプライベートを保つことができます。
介護などを見据えて、和室はトイレなどの水回りと近接させています。
独立した部屋を設けなくとも、無理なく無駄なく普段使いして
あらかじめ計画しておくことで対応できることもあるのです。
リフォーム:SRCマンションのリノベーション
床面積 :約24坪
最近は別居の親の住宅をリフォームしたいとのご相談が増えています。離れているからこそ心配な点が出てきたり、今はまだ元気でも今後の不安を解消したいとの思いで、シニアリフォームを検討されています。
そこで問題となるのが、リフォームの範囲。
同居や引き継いで住む予定がある住宅は、リフォーム後の長期活用が見込めますが、その予定が無い場合は、費用対効果が懸念されます。
・バリアフリー化のリフォームが最優先事項
・段差などの目に見えるものだけでなく、温熱環境のバリアフリーも大切
・費用と工期を抑えるために、解体工事はできるだけ減らして、既存の床や壁・窓などを活かしましょう。
① 日常生活・住生活の自立的配慮や、安全性が期待できます。
② 介護する方の負担軽減をはかります。
③ 玄関廻りをバリアフリー化することで外出する『気』を促します。
一日中、家・住宅にいたり、寝ていたら体の機能は、どんどんが落ちていきます。又、筋力は1日寝ていると約3%、1週間寝ていると約20%落ちると聞きます。身体能力の軽減を少しでも抑えるため、普段の生活で自立できるようにする事が重要です。
例えば、
・お風呂に入るなどの行動は、リハビリになり、回復した機能を保つ事となります。
・寝室又は、ベットからトイレまでは、ご自身でいける様にします。
・脳の活性化を図り、活力の源となる家族や友人との会話は、良い刺激となります。
・日々の住環境より、宅外へ外出する機会、外出しやすい住環境作りが大切であろうと考えます。
新築・リフォームをされる建築主がある程度のご年齢に達しておられるとき、ご自身が健康な時代のことを考えて建てられる方もいらっしゃいますが、不意にやってくるご家族の介護や、ご自身の老化を迎えた時のことをお考え頂きたく思います。 高齢者にとって住みやすい「バリアフリーの家」は、何世代にわたっても引き継がれる住みやすいユニバーサルデザインの家と考えます。
バリアフリー住宅の廊下
・緑内障の視野の欠如、視力の衰えや色の区別がつきにくくなります。
・聴覚の衰えで「耳が遠くなる」と言われる症状がでます。
・臭覚も衰えてきます。
・触覚・温度感覚が衰え、物を落としやすくなります。
・物忘れが多くなり、判断力の低下が見受けられます。
・住宅内での事故を防ぐため、身体機能の衰えの特徴を理解します。
例えば
・段差部分は色をかえて目立たせるのが良いでしょう。
・火災報知機の設置は必ずしましょう。
・直火のガスコンロから安全なIHヒーターに変えては如何でしょう。
● 得たものは、 自宅介護の経験や、複数の介護施設を観てきた観点から『 バリアフリーの住環境と介護施設の建築学 』、『 医療・介護で相談できる友人 』。
このことを踏まえ、両親・親族のことを下記に記します。
『 母 』は、骨粗しょう症・脊柱管狭窄症・転倒などにより、自宅にて介護ベッドでの生活となり、一日に約4回(朝・昼・夕方・睡眠前)、私たち夫婦で、介護・下の世話をさせて頂いておりました。
『 母 』の下の世話は、最初、私達夫婦が 医療・介護 の知識・経験が全く無かった為、1回に約1時間ほどかかりました。
『 母 』 は、私たちに 『 あなた達に、この様な事をさせるとは思わなかった。』 と涙ながらに言いました。
介護を受ける方が遠慮せずに良い感情でいるためには、介護する方が笑顔で短時間でお世話をする事が、『母』に、一番である事と悟りました。
試行錯誤の結果、1回に付き約30分に時間を縮小できるようになりました。
この時、家・住宅内で介護をされる方々のお気持ちが少しですが理解でき、その後、住宅設計に配慮しております。
↓ ↓ ↓
ある程度のご年齢で、家・住宅の新築・リフォームの建築をされます時、現在の健康な体の状態の事だけではなく、 誰もがいずれ向かえる、年齢を重ねた時の為のユニバーサルデザイン・バリアフリー対策を施した住まいを共に考えたく思います。
母が高齢者介護施設に入所させて頂いてからは、父が住宅内で一人住まいのため、数日おきに食事を持参する日が過ぎる中、次は、父が、大阪市内の地下鉄の構内で倒れたのをきっかけに、近くの病院に入院して帰宅し、自宅介護をへて、再入院し、病院内で介護状態が 介護 ⑤ と認定されました。
自宅では介護ができない体となった為、介護施設でお世話になることとなりました。
負けん気の強い武骨な父でありましたが、施設でお世話になってからは、『ありがたい』・『もったいない』・『すまない』の言葉が、絶えず周りの方々に口癖のように言うようになりました。
この言葉を父が、お世話になっております職員の方々に話すことが、私たちにとって親孝行ができたかなぁーと思います。
医療・介護の経験のない私たちが、父母の 自宅介護 ~ 病院 ~ 高齢者介護施設 への入所とさせて頂いたことによって多くの介護を手助けできる建築要素・事柄を学ぶと共に、多くの友人を得ました。
医療・介護の知識・経験のない私たちが、母の介護をはじめ、重なって父の介護、病院の転院、介護施設への入所、先が見えないなか、8年の期間を経て、両親を見送る事となりました。
私たちは、介護・医療の知識が全くありませんでした。 私たち夫婦が中心となり、近くに住む 叔父・叔母 の協力のもと4人で、
【父・母の自宅介護】~【病院入院・転院】~【要介護認定の申請】~【高齢者介護施設を探し】~【施設への申し込み・手続き・入居準備・入居中の身の回りの世話】~【 葬儀 】に際し全てを行いました。
両親が私達に伝えた 印象に残る言葉 は、
◆ 母は、『 弘嗣(=私)のお陰で、幸せな人生やった。』
◆ 父は、『 お前が、こんな良いところに入れてくれた。』
私たち夫婦と叔父叔母の4人で、これ以上できないところまでさせて頂いたという充実感が、伝わった証だと感じました。
高齢者介護施設の職員の方々には、良くして頂き『 両親 』がそろって喜んでおりました。・・・感謝の一念 しかございません。
今、ルイアームストロングの『 What A Wonderful World =この素晴らしき世界 』の歌詞が心に響きます。
私どもの叔母は、50歳を越えて、筋萎縮性側索硬化症( ALS )という病で、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉が徐々に、やせて力がなくなっていく病気になりました。
ベッドの上部に取り付けたパソコンによって、パソコンの画面に表示されます文字を眼球の動きや、まぶたの開閉の動作によって、『叔母』の表現したい言葉をパソコンの画面上に表現しておりました。
叔母の部屋には、いろいろな介護設備が用意されていた上、叔父の献身的なります介護には、頭が下がり心を打たれました。
医療・介護に従事する方々の心温まるご支援を頂きましたが、残念ながら・・・。
叔父・叔母は、田舎での親族集まっての宿泊・お墓参り・魚釣り、家族同士のパーティー・旅行・ショッピングと、良き多くの楽しい思い出を私たちに残してくれました。
私どもが両親の介護をした経験者として、ご購読頂きたい書籍をご紹介させて頂きます。
『 子どもの世話になって死んでいきます 』 著者:海老名 香葉子 (海竜社・税込1,365円)
書籍では、≪ お金の貯蓄も大事でしょうが、情けの貯蓄が尚更です。≫ と伝えています。
行く末は、誰もが、どなたかにお世話になる身であり、老いの覚悟も日々必要と考えています。
それ故、今の『時間・時』を大切に、と思います。
▶ 【 コンパクトな平屋建て住宅で暮らす (無駄のないバリアフリー住宅で快適に)】
▶ 【 緩やかな階段のあるシニア向け住宅 (バリアフリー対応住宅で老後を安心に)】
▶ 【 二世帯で暮らすバリアフリーの住宅 (楽しく安全な家で家族と一緒に暮らす)】
▶ 【 高齢者のリフォームポイントと実例 (住み慣れた動線・間取りで快適な生活)】
▶ 【 道路~玄関~玄関ホール:アプローチ・玄関ホールのバリアフリー対策 】
▶ 【 玄関ホールのバリアフリー対策 】
▶ 【 廊下・部屋への出入り口のバリアフリー対策 】
▶ 【 階段のバリアフリーで昇り降りの負担を少なく 】
▶ 【 ホームエレベーターを設置してバリアフリー住宅に 】
大阪の歴史ある設計事務所が創る家・注文住宅の住宅設計は、住み始めてからも愛着がまし共に過ごす時間を楽しんで頂けます。
ビル・マンションの設計、家・注文住宅の設計でこだわりの建築を大阪の建築家:無二建築設計事務所と叶えてみませんか。