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夏涼しく暮らせる省エネ住宅

無二建築設計事務所 大阪の建築家|住宅設計 リフォーム

高気密・高断熱住宅の設計実績豊富な建築家が、夏涼しくすごせる住宅設計のコツをお伝えします。

 

今回は、窓からの熱気を室内に入れない住宅の設計ポイントをアドバイス。

 

夏にいくら冷房しても、なかなか空調が効かないことが良くあります。
それは昼間の強い陽射しによる熱が原因で、約60%以上が窓などの開口部を通して伝わります。

 

夏の陽射し

 

夏を涼しく快適に過ごす為には、窓の遮熱が重要で対策ができる箇所としては、窓の外側、窓ガラス本体、窓の内側が考えられます。


【 窓からの熱気の流入は内側で防ぐのではなく、外側で防ぐのが効果的 】


 昔の日本家屋の知恵① 「よしず」・「すだれ」


昔から親しまれてきた「すだれ」や「よしず」は窓の外にかけて、直射日光が室内に入るのを遮る役目をします。

 

最近は、デザイン性のあるモダンなすだれやスクリーンも販売されています。

 

モダンなスダレ

 

素材が繊細なため室内での使用となりますが、透け感が柔らかく、和の趣をふんだんに出しながら、上下の開閉もスムーズにできたりと、色や素材感もバラエティに富み操作性に優れた製品も販売されています。。


「すだれ」と同じような効果をもつのが「オーニング」や「サンシェード」。最近は材質や色・サイズのバリエーションも増えてきましたので、住宅の外観や使い勝手に応じて選ぶと良いでしょう。

日射の対策をする事で冷房も効きやすくなり、省エネの点でもメリットがあります。

 

遮熱:オーニング

参考:LIXIL

 

 昔の日本の知恵② 「軒」「庇」
昔ならではの日本の住宅は軒・庇を深くして、強い夏の陽射しは室内に射し込まず、冬の陽射しは室内に取り込む工夫をしていました。

陽射しは、冬には部屋を温めてくれる天然の暖房にもなります。無二建築設計事務所では、そのエコな自然エネルギーを上手に活用して、空気循環システム(パッシブソーラー※)を利用した住宅設計も手掛けています。

※2階の南面の大きな開口から取り入れた暖かい空気を1階の床下空間に送風機で縦ダクトを通して送り込み、1階の補助暖房に利用。

 

中浦建築事務所のパッシブソーラーシステム

 

【 窓ガラスで遮熱・断熱 】

 

最近はガラスの高性能化が進み、遮熱・断熱に優れた商品が開発・販売されています。

温暖地・寒冷地などの気候や開口部の大きさ、向き、予算などをふまえて、効率性のある遮熱・断熱対策をされることをお勧めします。

 

★ ガラスの高性能化

サッシの大部分を占める『ガラス』。熱貫流率を低くした高性能ガラスや、Low-Eガラス等を複層にして構成し、遮熱・断熱します。さらにガラス間にアルゴンガス等を封入して高断熱化を図っている商品もあります。

Low-Eガラスとは、Low-E膜という光や熱を浸透・反射させる特殊な金属膜を取り付けたガラスで、熱の伝達を抑えます。

 

外側のガラスにLow-Eガラスを用いると遮熱性が高まり、内側のガラスに用いると断熱性が高まります。

※Low-E:低放射を意味するLow Emissivityの略語

 

新築時だけでなく、リフォーム時にも対応できる商品も販売されています。

 

参考:LIXIL

 

 ガラスの複数化

2枚で構成するペアガラスは既に標準商品となり、最近では5枚で構成する「高性能5層ガラス」も商品化されています。複数になる事で問題となる重量・透明度などもメーカーの技術開発により、かなり軽減できるようになってきました。

 

参考:LIXIL

 

★ フレーム(窓枠)の高性能化

フレーム(窓枠)には主に下記の3種の材料があります。

アルミ:軽くて耐候性もありますが、熱を通しやすく結露が起きやすい。安価。
樹脂 :熱伝導率が低く、断熱効果もあります。価格はアルミと木製の間くらい。
木製 :断熱・気密性が良く、風合いや見た目も美しいですが、高価。防火地域・準防火地域でも使用できる商品も販売されています。

 

耐久性に優れたアルミ形材と、断熱性に優れた樹脂形材を組み合わせた素材を用いた商品だけでなく、フレームのホロー内に断熱材を入れるなど、更なる断熱の向上を図った商品も販売されています。

 

 

参考:LIXIL

 

冬暖かく夏涼しい省エネ住宅の設計について もっと詳しくお知りになりたい方は下記もご覧下さい。

夏涼しく冬暖かい 省エネの住宅設計について

 冬暖かく夏涼しい 省エネ住宅の設計


 

大阪の設計事務所:無二建築設計事務所は、身体にも財布にも優しい省エネ住宅の新築・リフォームの設計を多数手がけています。

建築家との家造り・注文住宅の設計は、ハウスメーカーや工務店に比べ、少し面倒くさいかもしれません。

あなただけの家づくりはそれだけの手間と時間がかかりますが、できあがった時は、プロセスや住宅設計に対する想いとともに、喜びも家族のストーリーに刻まれます。

 

お気軽にご相談ください。

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