住宅の２４時間換気システム
大阪の建築家：無二建築設計事務所が皆様から寄せられた質問にお答えします。
今回は、24時間換気システムです。
平成14年の建築基準法の改正で、新築住宅を建築する場合は24時間換気システムの設置が義務化されました。
この法律は通称「シックハウス法」と呼ばれています。
シックハウス症候群とは、住宅の建材等から出るホルムアルデヒド等の化学物質に含まれるＶＯＣ（揮発性有機化合物）が人体に影響を与え、頭痛や目のかゆみ、鼻水、喉の痛みなどが出る症状の事です。
24時間換気システムとは、浴室やトイレ等の個室単位での換気ではなく、約２時間に１回住宅内の空気が入れ替わるようにする換気システムで、設置目的は、シックハウス症候群の原因となる化学物質の濃度を抑えることですが、住宅内の空気を清浄に保つ効果もあります。
換気の方法は大きく「機械換気」・「自然換気」・「パッシブ換気」の３種類に分けられます。
住宅では計画的な換気が行なえる「機械換気」の中でも、給気と排気の両方をファンにより行う第１種換気設備がよく使われています。
この換気方式のメリットは、室内の暖かい（涼しい）空気を排気する時に、給気する空気をできるだけ室内の温度に近づけて取り込める事です。
快適な環境で、住宅を長持ちさせるには「機械換気」だけでなく、「断熱」や「調湿」「気密」などトータルな設計（プランニング）と、住む方の意識が重要です。
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