和モダンインテリアを実現するには
日本で潜在的に世代を問わず愛される「和モダン」。
どれくらい「和」を入れるかは初期段階からご相談を。
日本家屋や町家、寺社仏閣にふれると、住んだことはないけれど、どこか懐かしさや安心感を覚えます。
現代の住まい方でそのものズバリの日本建築に住まうにはちょっとした工夫が必要です。
それを工夫したひとつに「和モダン」インテリアがあります。
木質やしっくいなどの自然素材、障子や畳、板の間など和室要素を取り入れたり、
縁側や屋外空間とのつながりをつくり出し風の流れを取り入れるなど
ひとくちに和モダンといってもさまざまです。
思いが強いほどどうしても要素が多くなり、単なる和テイストのパッチワークになり、
せっかくの和みが重苦しくなり、思っていた居心地と違ったということになりかねません。
ポイントは、和要素と余白のさじ加減・塩梅です。引き算の美学のようなものです。
何を際立たせるかには余白が大切です。和要素と空間のバランスを考える必要があります。
あと、「和要素」は素材だけではありません。
障子や畳、土壁を使えばいいかといえばそうではなく、素材・材質と空間・しつらえがセットです。
障子でいえば、障子があるときとないときの変化が和の空間そのもの。
和モダンインテリアを自分好みに取り込む秘訣は、
建築やリノベーションの初期段階で間取りや内装材選びなど並行して計画することです。
和める縁側のあるリビングがほしい、和室は不要だけど和の要素を取り入れたいなど、
初期の段階から「どの程度和の要素を取り入れるか」を設計者と対話していきましょう。
「和」の要素の取り入れる塩梅は設計者が長けています。
とはいえ、すべてを設計者に任せきりというわけではありません。
対話を重ねることで思いもよらぬ発見があり、
自分にあった「和モダン」インテリアが生まれることでしょう。