かねてから建物や設備の老朽化にお悩みのところ、空き家になった隣の長屋住宅を購入をきっかけに全面リフォームを決められました。長年の不満も一気に解消し、友人たちも多い慣れ親しんだ場所に「終いの住処」を得る事ができ、愛猫とくつろぎの時間を過ごされています。
大阪府南東部の昭和初期に建てられた木造長屋住宅(テラスハウス)2軒分を1軒にまとめ、スケルトンリフォーム・リノベーションした注文住宅の設計事例。身体に負担のかかりにくい生活スタイルを求めて動線をプランニングすると共に、内装や設備機器を一新し、古き良き風情が残る長屋住宅に新たな「価値」を生み出しました。
明るい陽射しが差し込む ≪ネコの部屋≫
お客様のご要望を受け、生活の中心となるダイニングキッチンを住宅の中央に配置設計を図る。
そこで問題となるのが採光の確保でした。長屋の端2軒分を1軒にリノベーションしているため、DKに面する開口部は小さな窓だけになってしまいます。その点をカバーするため、屋根にトップライトを設けて取り込んだ光を、「すのこ」形状にした2階の床を通して1階のダイニングキッチンにさしこむ住宅設計を施す。
白を基調とした室内に陽射しが映えて、明るく開放的な空間となりました。
畳の上でくつろぎたいとのご要望を受けて、1階のリビングは畳敷きの和室に。居間として日常的に使用するだけでなく、日本家屋ならではの床の間を設けて来客をもてなす場としています。
寝室は趣向を変えて、和モダンに。天井の濃紺の色が空間を引き締めます。
床の琉球畳は置き畳として、外せばフローリングにできるように設計。布団の上げ下ろしなどが負担になってベッドを使用したい時には、置き畳を外すだけで、洋室の仕様に変更する事が出来ます。
リフォーム前の2階のベランダの木製の柵を活かして、昭和レトロ感を演出。ベランダの床には人口再生木材を敷設して、室内だけでなく、ベランダの仕様も木質感を出すようにコーディネートして、情緒あふれる空間構成を図る。
「日なたぼっこ」が大好きな愛猫≪ミーちゃん≫の為に、日当たりのよい南に面したエリアにネコ部屋をプランニング。
キャットウォークを随所に設け、ダイニングキッチンや、出入りの多いトイレにつながる廊下に面して配置することで、ペットも人も安心して過ごせるように設計しています。
階段の蹴上部分にガラス を設置し、暗くなりがちな階段周りと玄関ホールに2階のトップライトからもれる光を取り入れられるように設計配慮を施す。
踏板には、滑り止めのゴム(白色部分)を設置し安全面にも配慮しています。
ホテルのようなサニタリーにしたいとのご要望に応え、シンプルな洗面カウンターに、すっきりとしたフォルムのボウルで構成した洗面室。壁面に収納をまとめ、洗面カウンターの周囲は極力シンプルにまとめました。
バスルームは淡いブラウン系のタイルでまとめ、清潔感がありながら落ち着いた空間に。今後の身体の衰えを想定して、浴槽への出入りがしやすいようにステップ部分を設けました。手すりを付けた時の動作に合わせステップは一部のみにしています。
ご子息のご要望により、浴室テレビと浴室スピーカーを設置。今では家族皆でバスタイムを楽しんでおられるとの事です。
贅沢な一時を味わえる注文住宅の設計
最近では、長屋住宅の事をテラスハウスと呼ばれることが多く、複数の住宅(住戸)が横方向に連なり、住戸間の壁を共有する建物であります。または、1棟の建物を水平方向に区分し、各々が独立した住戸とした建物であり、各住戸に玄関が付いています。
長屋住宅(テラスハウス)として求められる条件は、各住戸の玄関が直接道路に面しており、その各住戸の玄関が他住戸の玄関と共有してはならないことであります。
総務省によりますと、
『 長屋とは、1棟の中に2軒以上の住宅が壁を共有し、それぞれ別に外への出入り口を持つ建物を指す。』
こだわりの住宅設計で新たなライフステージを
大阪の設計事務所が創る家・注文住宅の住宅設計は、住み始めてからも愛着がまし共に過ごす時間を楽しんで頂けると思います。
ビル・マンションの設計、家造り・注文住宅の設計でこだわりの建築を大阪の建築家:無二建築設計事務所と叶えてみませんか。