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高齢者向けリフォームで安心・安全な住まいを
建築家・設計事務所 大阪 |シニアリフォームで快適な暮らし、注文住宅の住宅設計

 

 

高齢者向け住宅のリフォーム

◆データ

構造・階数

(工事範囲)

木造在来工法2階建て

(1階の内部)

工事種別 高齢者向けリフォーム(バリアフリー対策)
用途 住宅
工事床面積 1階部分:約63.0㎡ (19.1坪)
床暖房 電気式床暖房
特殊建材

外部側:アルミサッシには、防犯ガラス

室内側:複層ガラスの二重サッシ

内装材:

 ・磁石がつく石膏ボード

  (吉野石膏:タイガーFeボード)

 ・調湿ボード(ブレースボード)

  • 食堂
  • IHクッキングヒーターを導入したキッチン
  • 明るく・清潔感あふれる化粧・洗面脱衣室
  • 寝室
  • 寝室
  • 玄関ホール
  • 高齢者の安全に配慮したバリアフリー対策
  • 浴室

プロセス

邸宅でお一人住まいのご高齢のお母さまの身を案じられた娘様より、リフォーム設計のご依頼を受けます

明石海峡大橋を眼下に望む丘の上、閑静な住宅地に建つ築年数が約30~40年の木造住宅の高齢者向けリフォームの住宅設計。
娘さまより、お一人住まいのお母さま(84歳)の身の上を案じて、安全・快適に暮らせる住まいにリフォームしたいとのご依頼・注文を受けたプロジェクトです。

設計コンセプト

住宅内で安全に対する配慮:生活動線・温熱環境・火器の使用・防犯などの対策を施したバリアフリーへの住宅設計

お母さまの『 現状の暮らしぶりのヒアリングと観察 』をさせて頂いたうえで、これからの住宅の活用や費用対効果をふまえて、バリアフリーと断熱対策・防犯対策を中心に高齢者向けリフォームの計画・設計をしました。

日頃の生活動線や習慣を変えずに安全性と快適性を図りたいとのご要望を受けて、間取りはそのままに下記を図りました。


 ・断熱材・調湿建材・床暖房やベースボードヒーターの設置による生活空間全体の温熱環境の向上
 ・浴室・トイレ・洗面台も使いやすく手入れのしやすい商品に一新
 ・自然の光や内装材の一新による明るい空間づくりの提案
 ・手すりの設置や床の段差解消を図ったバリアフリー化
 ・防犯ガラスへの取り換えなどの防犯対策

⇒ ⇒ ⇒  『 お客様の声 』 のページはこちらへ。

「 謝 意 」 を頂きます

★ お客様から工務店への感謝のお言葉
住みながらのリフォームの為、『 母親の身を案じたきめ細かい対応、有難うございました。 』で工務店の皆様方が作業を進めて頂いたことに、娘様より謝意のお言葉を頂きました。また、お引渡し後に、お二人から笑顔でお見送り頂きました事に感謝申し上げます。

★ お客様から当事務所へのメール
『 リフォームはこの暑い夏に間に合い、思いがけず助かりました。二重窓のおかげでエアコンの効きが良いですし、暑さもかなり遮られて熱中症にならずにすんだように思います。リフォーム後は、母親の体調が、今まで以上に安定した様に思えます。』

寝室 :外光を取り入れて明るく快適に暮らせる住設計

壁・窓・床に断熱リフォームを施し、外部アルミサッシの内側には二重サッシを設置して外気温度の伝わりを少なくして快適に

リフォーム後の外光を取り込んで明るくなった食堂
壁面:調湿ボード(室内の湿気を吸収・放出)を設置

壁面:調湿ボード(室内の湿気を吸収・放出します)を設置

バリアフリー対策の建具のリフォーム設計

建具は開き戸よりも引き戸の方が身体の動きが小さくて済むので、高齢者や身体の不自由な方にも使いやすく、また車いすでの生活になった場合でも通路が広く取れます。
また、高齢になると指先の力が弱まるため、つまむ、まわすなどの作業が難しくなります。


握力が弱くても掴み易いよう、軽い力で引くレバーハンドルや大きな取っ手(ハンドル)をつけると、スムーズに開閉ができます。

外光を取り込み、白色系の内装材でコーディネートして明るくなった寝室。 建具の取っ手は、大きいハンドルで開けやすく。

リフォーム後の外光を取り込んで明るくなった寝室

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の寝室



ー リフォーム前 -

 

 

暗いイメージの寝室

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の食堂



ー リフォーム前 -

 

 

寒かった寝室

ダイニング キッチン

ダイニングキッチンの一番のお悩みだった【 冬の底冷えの対策 】と、【 キッチンの整備 】を中心にリフォームしました。


外壁の室内側の壁や床に【 断熱材 】を施すとともに、【 内窓 】の設置、隙間風が入り込んでいた部分の 対処を行いました。
    断熱リフォームをすることで、冬の寒さ対策だけでなく、夏場の冷房も効きやすくなり熱中症対策や省エネにもなります。


ダイニングテーブル周りは食事の時だけでなく、くつろいだりテレビを見るなど生活の中心であるとお聞きして、【 床暖房 】
    を設置して足元を暖かくして過ごせるようにしました。


壁や床は表面材の撤去にとどめて、下地材などを活かして断熱材を施工することで、費用と工期を抑えています。ご高齢の方
    には、工期が長くなると、その分心身への負担が大きくなりますので、全体のバランスを考慮したリフォーム設計します。


キッチンには火の気がなく安心・安全なIHヒーターを組み込んだシステムキッチンを設置。使い勝手は今までと同じ動作で
    行えるようにプランニングし、商品を選定をする事で、リフォーム後のとまどいを軽減しています。

四方より外の光を取り込んで明るくなったダイニング

リフォーム後の外光を取り込んで明るくなった食堂
IHヒーターを組み込んだシステムキッチンを設置して安全に、使いやすく、明るく

調理機は、火の気のない電化厨房のIHヒーター

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の食堂



ー リフォーム前 -

 

 

暗いイメージのダイニング

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前のキッチン



ー リフォーム前 -

 

 

暗く火災の心配があるキッチン

ダイニングの壁 :磁石がつくボードで使いやすく安全に

 

▶ メモ用紙・介護予定表などを壁に無作為に貼られていましたので、見やすく整理できるように壁の一部に掲示板スペースを確保。

 

掲示板の材質は安全性を考慮して、磁石がつく石膏ボード( 右写真の )を提案。

 

画鋲を使わないので壁に穴傷ができず、針先でケガをする心配がないので、高齢者の方にも安心です。

 

カレンダーや、小袋類の多少重たいものは、ピクチャーレール( 右写真の )のフックに吊り下げられるようにしています。

 

 

 

壁に磁石がつく建材=磁石がくっつく石膏ボード:高齢者に対して安全・安心なバリアフリー建材

                    ⇓  ⇓  ⇓

 

▶ リフォーム工事完了後の掲示板活用状況。

 

掲示板には、予定表・写真などが磁石で張られていました。

 

 

 

壁に磁石がつく建材=磁石がくっつく石膏ボード:高齢者に対して安全・安心なバリアフリー建材

玄関 :バリアフリーリフォーム

玄関などの段差の大きい箇所や、トイレ・浴室など狭いスペースで立ち上がったり座ったりと体勢を変えないといけない場所では、手すりを設置して、身体を支える事ができるようにします。

 

手すりをつける際には、つかまりやすく、力をかけやすい位置に、握りやすい形状で設置する事が大切です。

また、手すりの設置にあたっては、しっかりと壁の下地工事を行い、丈夫な手すりを設置しましょう。

 

 

 

上がり框が高く、昇り降りしにくかった玄関には、式台と手すりを設けて身体の負担を軽減しました。

 

あわせてベースボードヒーターを設置して、あたたかい室内から廊下に出た時にヒヤッとしないようにしています。

 

ヒートショック対策は忘れがちなポイントですが、急激な室温の変化は身体に大きな負荷を与えます。

温熱環境のバリアフリー対策も大切です。

 

 

 

玄関のバリアフリー対策

 玄関ホールに上がる高い段差を解消するために新設した式台 

 

玄関の高い上がり框に設けた式台:バリアフリー対策

式台と手すりバーで上がり降りしやすく

 

玄関の高い上がり框に設けた式台:バリアフリー対策

廊下 :バリアフリーリフォーム

廊下に動作に合わせた手すりを設置

通路には身体に合わせた手すりを設ける:バリアフリー対策

廊下・通路 :バリアフリーリフォームで 敷居の段差を解消

つまづきの原因となる敷居は埋め込み型にしたり、解消して平滑にします。

Before ⇒ ⇒ ⇒

リフォーム前の状態

After

リフォーム後の状態(バリアフリー住宅)

Before ⇒ ⇒ ⇒

リフォーム前の状態

After

リフォーム後の状態(バリアフリー住宅)

廊下・通路 :ベースボードヒーターでヒートショックを防止

 

 

【 ベースボードヒーター(右写真の中央右)】

 

冬の寒い時、トイレや脱衣室での着替えはヒートショックを起こす原因となります。廊下・脱衣室・トイレに足元付近を温めるベースボードヒーターを設置して温熱面でのバリアフリー対策を施します。

 

ベースボードヒーターは、故障時や取り換えなどのメンテナンスの軽減を見越して、壁に埋め込まずに、邪魔にならない場所に取り付けました。

 

ベースボードヒーターを設置してバリアフリー対策

断熱リフォーム+調湿建材の活用で寝室を快適に

【 寝室の冷えと湿気にお悩み 】との事でしたので、【 断熱リフォーム+調湿ボードの活用 】を導入設置しました。


外壁内側に断熱材(スタイロボード)を施すと共に、既存の窓に内窓を設ける設計で外気の温度が直接室内に伝わる事を軽減。
既存の内壁には室内の湿度を適度にコントロールし、結露の発生やカビ・ダニの増殖を抑える調湿建材を張りました。
床は既存の下地材の水平レベルを調整した上で、断熱材を設置しフローリングを敷く事で、断熱性を高めると共にバリアフ
   リー対策の住宅設計を図りました。


【断熱リフォーム+調湿建材の活用】で、快適な室内環境を生み出すだけでなく、省エネ効果も高めています。
※ 夏期・梅雨期の湿度上昇による蒸し暑さを抑制するので、熱帯夜などのエアコンの使用を軽減し省エネ効果が期待できます。
  (調湿建材・ブレースボード:新東北化学工業HPより)

断熱リフォーム:壁の断熱設計

既存の外壁の室内側の壁に断熱ボードを張って外気温の伝導を抑える事で、身体の負担の軽減・省エネ・結露防止を図ります。

 

《 スタイロフォームと石膏ボードの複合版 》

 

スタイロフォームと石膏ボードの複合版

《 既存内壁の上にスタイロパネルを設置》

 

既存内壁の上に、スタイロパネルを設置

断熱リフォーム:二重サッシを設置して窓の断熱を図る(バリアフリー対策)

既存サッシの内側に内窓を設けて空気層を作り、外気温が直接室内に伝わる事を軽減します。あわせて既存サッシのガラスを防犯ガラスに変えて、防犯対策も図っています。さらに内窓を設ける事で古いサッシを隠して、リフォーム後の室内との調和も図ります。

 

キッチン前:二重サッシを閉めている状態

 

内窓を設置して断熱性を向上

キッチン前:二重サッシを開けている状態

 

二重サッシで外気の伝わりを防ぐ

コンセント : 身体に合わせた高さに設置して使いやすく(バリアフリー対策)

通常コンセントは床より約15cmですが、身体に合わせて利用しやすい高さ(約30cm~約60cm位)の設計を施すことで、掃除機などの使用時に腰をかがめなくて済みます。

内部廊下の身体に合わせたコンセントの高さ:バリアフリー対策

 

内部廊下の身体に合わせたコンセントの高さ:バリアフリー対策

 

防犯リフォーム

既存のサッシに組み込まれているガラスを防犯ガラスに取り換えると防犯性が高まります(バリアフリー対策)

防犯ガラスには2枚のガラスの間に、強靭で厚い中間膜や特殊な板(ポリカーボネード板)をはさみこんでいますので、ドライバーによる「こじ破り」、バールなどによる「打ち破り」に高い抵抗力を発揮します。

 

各社防犯ガラスには、防犯ガラス認定のシール(CPマーク)が貼られているので、空き巣などの窓破りの被害を抑止することが出来ます。

 

防犯ガラス

 

防犯ガラスのシール

 



リフォーム・リノベーション前のプラン → リフォーム・リノベーション完了後のプラン

ご高齢の方には、慣れ親しんだ生活動線を変える事に、とまどいや不便を感じられる場合が多くあります(バリアフリー対策)

間取りは変えずに、室内環境を快適にするために、断熱リフォーム・防犯リフォーム・バリアフリーリフォームをはじめ、キッチン・トイレ・浴室の設備変更、調湿作用のあるボードの設置、クロス張替などを行い、快適性と安全性の向上を図りました。

 

 ・断熱リフォーム    :外壁の内側の壁・床・天井への断熱材の施工や二重サッシの設置による断熱性の向上

 

 ・防犯リフォーム    :単体ガラスから防犯ガラスへの変更

 

 ・バリアフリーリフォーム:建具の変更と床の段差解消、玄関の段差軽減

 

 

完成時のイメージを確認します

キッチン(完成予想図)

キッチン方向
キッチン(完成予想図)

ダイニング方向
寝室(完成予想図)

寝室
リフォーム後の外光を取り込んで明るくなった寝室

当建築設計事務所は、豊富なリフォームの設計実績、福祉住環境コーディネーターの知識に加えて、建築家自身の介護経験をふまえた高齢者向けリフォーム・シニアリフォームの注文住宅の設計を手掛けています。

 

「バリアフリー」 ・ 「ユニバーサルデザイン」 と言葉は違いますが、共通するポリシーは「やさしさ」。
私たちはご高齢の方が人生を楽しく、豊かに過ごされる補助をさせて頂けることを喜びに、「やさしい」家づくりを提案します。

 

別居の親の住宅をバリアフリー住宅へのリフォームを・・・

高齢者向けリフォーム

当設計事務所では高齢者向けリフォームをお考えのご本人だけでなく、親御様の身を案じたお子様方からのご依頼を受ける事が多くあります。

最近は別居の親の住宅をリフォームしたいとのご相談が増えています。離れているからこそ心配な点が出てきたり、今はまだ元気でも今後の不安を解消したいとの思いで、シニアリフォームを検討されています。

そこで問題となるのが、リフォームの範囲。

同居や引き継いで住む予定がある住宅は、リフォーム後の長期活用が見込めますが、その予定が無い場合は、費用対効果が懸念されます。

 別居の親の住宅を高齢者向けリフォームする時のポイント

 ・バリアフリー化のリフォームが最優先事項
 ・段差などの目に見えるものだけでなく、温熱環境のバリアフリーも大切
 ・費用と工期を抑えるために、解体工事はできるだけ減らして、既存の床や壁・窓などを活かしましょう。

★ 親名義の住宅を子が資金を出してリフォームする場合、同居・別居に関わらず、思わぬ税金がかかる場合があります
    当事務所では提携の税理士事務所を紹介していますので、前もってご相談されることをお勧めします。

 

【バリアフリー住宅・高齢者住宅】の注文住宅の設計をさらに詳しく、お知りになりたい方は下記ページをご覧ください。

【バリアフリー住宅・高齢者住宅の設計実例とポイント】のページでは、生活動線の短縮化・効率化を図った『バリアフリー住宅の設計実例・間取りの実例』や『エリア別の設計ポイント』について実例をあげて説明しています。

 

 

大阪の設計事務所が創る家・注文住宅の住宅設計は、住み始めてからも愛着がまし共に過ごす時間を楽しんで頂けると思います。
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