敷地条件 |
敷地の長編が、 公園の緑地に面接する細長い敷地 |
構造・階数 | 木造2階建、重量木骨耐震住宅 (木造SE構法) |
外壁 | 金属角波鋼板張り |
敷地面積 | 約113㎡ (約34坪) 敷地状況 ・幅(道路面):約 5.0m ・奥行き :約23.0m |
建物床面積 | 約134.0㎡(約41坪) |
中庭面積 | 約 17.3㎡(約 5坪) |
用途 | 二世帯住宅(オール電化) |
(写真は非公開)
土地にかけた費用が高すぎたため、土地を売却され、新たに土地探しから住宅設計のご依頼を頂いたプロジェクトです。
お施主様は、当初 土地を購入され、まず多くのハウスメーカーに行かれましたが、どこも自分達の要望が満たされるような提案がなく『 建てたい住宅が叶えられない』と悩まれた末に、当設計事務所のホームページをご覧になられ、連絡を頂きました。
総予算とご要望内容をお聞きすると、土地費用が高すぎて、土地と住宅にかける費用のバランスが崩れている事がわかりました。
そこでお施主様と共に総予算とご要望を整理した上で、新たに土地探しから住宅設計のご依頼を受けました。
建築士の視点から住宅のプランニングと土地の条件を平行に考えて土地探しを進めたところ、希望に近い土地がみつかり、新たな土地での住宅設計へと至りました。
建築敷地は、細長い土地で長編が南面の公園緑地に接します。建築物全体が、太陽光と公園緑地の開放感を採り入れ、木々の緑が放つ四季折々移り変わりを観ながら暮らしを楽しめるオール電化の建築家:設計事務所ならではの注文住宅の設計を施します。
細長い敷地ゆえ、建築物は細長くなります。室内の主な配置:ゾーン分けは、建物中央に1階は中庭を、その上部2階は吹き抜けを配し、親世帯と子供世帯、共用部と子供部屋の区分け配置設計を行います。
・1階は、中庭空間の緩衝地帯を挟み、祖母の寝室と、夫妻の寝室。
・2階は、1階中庭上部の吹き抜け空間(緩衝空間)を挟みLDK・浴室・洗面室(家族の共用空間)と、子供部屋。
中庭からの穏やかな光が差し込む1階に、祖母・夫婦の二つ居室を設け、公園からの採光がたっぷりと差し込む2階にはダイニング・キッチンとリビングを、中庭の吹き抜けを挟んだ離れ的部屋に子ども部屋を設けた住宅設計です。
今まで一人暮らしをされていたお祖母様の部屋には、ミニキッチンを設けて、以前の生活のペースでも暮らせるように「建物の内容の割に納得のいく工事費用」の坪単価で設計した住宅。
南面が大阪市の公園の緑地である環境の良さを活かし、四季折々の変化を感じ取りながら、全居室に光が 溢れる快適な暮らしとなる住宅。
中庭からの穏やかな光が差し込む1階には祖母と夫婦の居室を設け、公園からの光がたっぷり差し込む2階には、リビングと中庭の吹き抜けを挟んで子ども部屋を設けました。
家族での調理がはかどるアイランド型オープンキッチンで、お年寄りに安心なオール電化を採用し、安全と利便性の向上の注文住宅の設計を図りました。
木の温かみのあるやわらかな空気感、南面の眺望と光を取り入れる大きな開口、おおらかな住まいで子供たちも、のびのびと過ごせる住宅設計。
キッチンはダイニングやリビングとつながり、何気ない日常の親子の触れ合いが、家族に安心感をもたらせます。
子育て世代にやさしい絆を育む家・注文住宅
坪単価が割高になりがちな間口が細く、奥行の長い敷地ながら、本体設備・外構・給排水電気設備工事、照明・ブラインド等を含む工事費用を押さえる工夫を凝らしながら、地震に強い2世帯住宅を実現。
コストをおさえる設計ポイントは、材料の種類を減らし、間取りをオープンで単純にする事。
収納はあえて細かく区切るのではなく、大きな収納を適所に配置し、ゆっくりと新たな住まいで生活をしながら、目的に応じて、既成のリーズナブルな収納家具をおさめたり、日曜大工で棚をつくったりと、進化し続けるような住宅設計です。
「思い切った発想」・「価値観の絞込み」・「優先と削除」のもと、建築家・設計事務所の提案と新しい生活に柔軟な理解を頂ける事がローコストの住宅の設計で快適に過ごす大きな設計ポイントです。
・シンプル
建物の外観は、凹凸の多い形状よりも、シンプルなスタイルの方が部材や人件費用が抑えられ、工期も短くなります。
屋根の形も片流れなどの単純な形状にしましょう。
あわせて基礎工事も重要な要素です。地盤に負荷がかからないように、建物全体の重量を少なくしましょう。
当住宅の設計では、木造ながら地震に強くするため、SE構法を採用しております。
見た目・デザインなど視覚的な要素を優先に考えがちですが、出来上がれば隠れてしまう構造こそ建物全体の根幹で、後で点検・補修が容易ではありません。建築時に費用をかけるべき所と、後でメンテナンスが出来るものを見極める事がローコスト住宅で失敗しない設計ポイントです。
・オープン
部屋を細かく区切らずオープンな間取りにする事で、壁や建具類内装材(クロス・仕上げ)等の材料費と人件費のコストダウンが図られ、また生活スタイルや家族構成の変化などに合わせられる柔軟な注文住宅となります。
・建築家ならではのプランとアイデア
建物の質を落として低価格にするのではなく、費用が最大限活かされるように外観や構造体はシンプルにまとめ、仕様など各種の要素を合理化し、仕上げは健康建材を素地のまま無加工の状態で仕上げられるようにデザイン・設計をします。
★ 既製品をインターネットや量販店でお施主様がご自身で調達し、取り付けのみ施工会社の方に依頼して、オリジナルな造りつけ収納家具などを設置することも良いでしょう。
ただし、材料費が安くついても、製作する人件費用・取り付け手間が高くなる場合もあるので、気をつけてください。
阪神大震災の被害を受けて開発された、木造の耐震住宅の設計。
金物止め工法・SE構法などで使用される集成材では、素材となる木材の強度を1枚づつ測定して製造されているため、天然の木材の長所を持ちつつ、反りやねじれなどの欠点を克服し、強度と安定性を生み出しました。
土台で破壊される可能性が多い構造の弱点に対して、金物止め工法、SE構法などの柱脚用金物はコンクリートの基礎に柱を強力に結合させ、従来工法や2×4工法に比べ圧倒的な引つ張り破壊耐力を持っています。
土台と基礎金物の取り付け
狭小敷地で空間を広く利用する為、躯体を最小限に抑えるには、強度が確保された金物止め工法、SE構法の設計が効果的です。
今までは狭小敷地でオープンな間取りを取るには木造の在来工法だと壁や筋交いがデメリットとなり、鉄骨造が多く用いられていましたが、中浦の建築設計では、金物止め工法、SE構法などにおいて構造計算による強度の裏付けをしております。 設計によっては従来の在来工法に比べ相当に壁面積を減らすこともできます。
中浦建築事務所では、金物止め工法・SE構法などの設計実績が多く、予算や敷地条件、ご家族の要望などに合わせて、適した工法で大中小(狭小)住宅の設計をしています。
例えば、SE構法で用いる集成材は無垢材の1.3倍、接合部で用いるSE金物は接合部1か所あたり13トンの強度があります。強度と構造計算で裏付けされた高い住宅性能で、木造住宅ながら大スパンが可能となりました。
木の感性と日本的な木組みを生かし、大きな開口部から自然光があふれる、おおらかな住まいをデザインします。
諸条件によって採用導入する場合のある、屋根材として使用される木質断熱複合パネル(サンドイッチ断熱パネル)は、構造パネルで断熱材をはさんでいるため、家の強度を高めるだけでなく、工期の低減、省エネルギーをはかる断熱パネルでもあります。
自然素材の木の長所を活かしながら、地震に強く、従来の木造住宅では叶えられなかった大空間のある住宅。
中浦建築事務所では、性能が明確な集成材と剛性のある独自の金物を接合部に用いて構造計算を行い、強度とオープンな住宅空間を確保できる木造金物止め工法を採用し、設計力を活かしデザインします。
柱と梁の接合金物
環境にやさしい、持続や再生可能な木の魅力を最大限に生かした 「新しい時代の木の家」
精神を安定させ、ストレスから心を守ってくれる木の生み出すヒーリング効果。
古来から木という素材を好み、木の質感が見え、触れることで癒される日本人の心を大切にします。
木造で強度を高めるために多用される筋交いは、大きな力が瞬間的にその部分にかかりはずれたり折れる事があります。
金物止め工法・SE構法などのシステムで作られた接合部は、それ自体がある程度の剛性をもち、耐力壁の高性能と相乗して、衝撃をやわらかく受け止められる鉄骨造に劣らない強さを持っています。
集成材や金具の接合部は隠さずに、デザインの一つとして空間に取り入れる事で、見た目の力強さを生み出します。
梁と梁の接合金物
木造住宅としてはコストはかさみますが、同じ程度の強度を保つ鉄骨造の住宅に比べると、ローコストです。
また鉄骨造にくらべ荷重が低い為、基礎に対する考慮が少なくて済む分、ローコストが図れます。
金物止め工法・木造SE構法などは、家族のライフスタイルの変化にも柔軟に対応出来ます。
中浦の建築設計では、大きな空間に子供の数が増えれば間仕切りを入れて新たな部屋を作り、子供が成長し独立すれば元に戻す、そんなフレキシブルな家・住宅づくりの設計提案しています。
SE構法を使った現場施工状況
土台
基礎~土台
梁の組み立て
柱~梁の接合金物
梁に管柱を接合
土台~柱:接合金物
耐震とは、地震の力に対して構造体の力で耐える技術です。構造を丈夫にし、地震力を受けても倒壊しないようにします。
耐力壁を配置し筋交いなどを設け、建物の各部分が破壊しない強度を確保します。これは全ての建築物に必須の要素です。
木造在来工法は、体力壁の量に制約があり、建築業界の熟練工の不足、業者の不均衡な価値観・モラルの良否や技術力にばらつきがあるため、性能基準の明確な木造金物止め工法を自邸や多くの注文住宅の設計で採用しています。
木造金物止め工法(ナットレス工法、SE構法など)は接合部において断面欠損が少なく、在来工法では無かった構造計算ができることで構造的裏付けによる耐震性が実証され、大空間・大スパンが可能となりあらゆる計画の柔軟性に富み、柱・梁の構造部材はムク材より高い強度があります。
施工者の技術に左右される現場作業は最小限となり、部材・接合部の精度が極めて高く、安定した品質が確保されます。
金物止め工法には、各メーカーが商品化しているナットレス金物工法、SE構法などがあります。
[ 木造金物止め工法:資料提供㈱タナカ ]
柱~梁の接合部
水平部材の接合部
金物に梁を取り付ける状態
取り付けた梁をピンで固定する
《 ナットレス金物工法 を採用した設計事例 》
大阪の設計事務所が創る家・注文住宅の住宅設計は、住み始めてからも愛着がまし共に過ごす時間を楽しんで頂けると思います。
ビル・マンションの設計、家造り・注文住宅の設計でこだわりの建築を大阪の建築家:無二建築設計事務所と叶えてみませんか。