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住宅の耐震リフォーム(メンテナンス リフォーム)
建築家・設計事務所 大阪|注文住宅・家づくりの住宅設計、リノベーション

耐震を考えた築40年の邸宅のリフォーム

◆データ

構造 木造在来工法
工事種別 メンテナンス・耐震リフォーム(リノベーション)
用途 住宅(邸宅)
敷地面積 約300坪超え(目視による)
建物床面積 170.3㎡(51.6坪)
工事内容 屋根の葺き替え(1階・2階)
外壁の補修・再塗装
玄関・外壁サッシの入れ替え
2階ベランダの防水
  • 南面 外観
  • 西面 外観
  • 南面 1階屋根
  • 北面 1階屋根
  • 玄関~庇・軒
  • 1階 縁側の軒・庇回り
  • 1階 縁側の軒・庇回り
  • 1階 縁側の軒・庇回り

 ご依頼の過程~設計・建築相談コンセプト

ご依頼主の所有敷地は、大阪の京阪鉄道沿線の主要な駅より10分ほどの静かな住宅地。敷地面積は目視でありますが約300坪以上あると思われます。手入れされた植栽の中に、母屋と子供様世帯の二世帯の住宅が2棟が建っております。

 

このうち耐震性を顧慮したメンテナンスリフォームをする住宅は、ご両親様の居住する母屋:歴史が深い愛着のある築約50年を有する木造邸宅であります。

お施主様より、「建築物の老朽化に伴い、雨漏り・耐震性に不安を感じる日々を送っている」と聞きました。
当設計事務所に対し次世代へ引き継ぐ為の耐震を考慮した屋根・外装の改修、防水改修などを含む建築工事の(設計)相談と工事業者紹介のご依頼を頂きました。

 

母屋は、木造2階建て、1階約128㎡(39坪)、2階43㎡(13.0坪)の合計171㎡(52坪)の和風住宅の建築物であり、1階の下屋・2階の切り妻屋根の屋根部分は瓦葺き、外壁はモルタルのコテ押さえでありました。

 

母屋の住宅メンテナンス・耐震リフォーム(リノベーション)の工事を行う運びとなりました。

メンテナンス・耐震リフォーム(リノベーション)の施工方法については、後述の説明文をご覧ください。

「 謝 意 」 を頂く

⇒ ⇒ ⇒  『 お客様の声 』 のページはこちらへ。

旧住宅の面影を残して、メンテナンス・耐震リフォームをして刷新を図った住宅

既存瓦屋根を軽量鋼板屋根材に葺き替えをし、耐震性を上げて外観を美しく再生

旧住宅の面影を残して、耐震・メンテナンス リフォームをして刷新された住宅

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の外観



ー リフォーム前 -

 

 

既存瓦屋根は、雨漏りがして、地震時に被害を及ぼす可能性がある状態。

◆ 古い木造建物の一般的な耐震リフォームをして耐震の向上を図るための耐震補強の対策と説明

①、補強金物・筋交いなどの金物を増設して補強して耐震性の向上を図る。
②、建物内に鉄骨で枠組みを構成し、地震時に建物が損害を生じても、寝室を含め一室か二室は倒壊の難を逃れ、生命の安全
  を確保する。 
③、建築物( 屋根及び頂部・外壁 )の 軽量化 を図り地震時の揺れを少なくし、建築物に係る負荷を軽減する。
ことなどが、挙げられます。


①. ②.③をご説明をし意見交換をした上で、ご予算もふまえて ③ がK様にとって適していると判断し施工の運びとなりました。


既存の屋根は、昔ながらの和瓦が据えられていたので、耐震性を上げるため建築物頂部の軽量化を図り、立体的なボリューム感を演出する為、金属鋼板段葺きの施工を施します。

屋根 の素材を 軽量化 して 耐震性を上げる

一般的な建築物の頂部(屋根)が、軽い屋根と比較して重たい屋根で構成されている場合、建築物の振幅:揺れが大きくなります。反して言えば屋根が軽量であればあるほど、揺れが小さくなり地震時の揺れによる被害・倒壊の危険度が低くなります。


今回の工事において屋根材の重量を比較すると、
   瓦    屋根は、1平方メートル当たり 約50~60kg
   金属鋼板 屋根は、1平方メートル当たり 約 3~ 5kg

 

これにより当設計事務所は、耐震リフォームにおいて金属鋼板の建材を使った施工をお薦めしております。

更に、耐震リフォームおいて他の意見も知りたい方は、下記ページもご参照下さい

耐震住宅・地震に強い家・耐震性を上げる基礎知識 の注文住宅について詳しくお知りになりたい方は下記をご覧ください

  • 耐震住宅・地震に強い家、耐震性を上げる建築知識

    安心安全な地震に強い注文住宅の住宅設計

     

道路から観える外観を刷新(メンテナンス・耐震リフォーム(リノベーション))

旧住宅の面影を残して、耐震・メンテナンス リフォームをして刷新された住宅

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の外観



ー リフォーム前 -

 

 

外観の木部・玄関ドアの損傷は大きく、玄関上部の屋根防水の損傷が見受けられる。

既存瓦屋根を軽量鋼板屋根材に葺き替えをし、耐震性をアップ

旧住宅の面影を残して、耐震・メンテナンス リフォームをして刷新された住宅

Before   ⇑ ⇑ ⇑

リフォーム前の外観



ー リフォーム前 -

 

 

経年変化による建物の傷み具合いは、瓦の状態が現状を語ります。

 

リフォーム後:刷新された玄関 庇・軒
1階南面:縁側の軒・庇回り
1階縁側:軒裏
1階 縁側の軒・庇回り

 

建築相談と並行に、床下・天井裏の腐朽状態、雨漏れの原因などを調査します。

普段、仕事をして頂いている工務店さんに、外見で目視で確認できないところ:床下・天井裏などを調査して頂きます。
これにより、建築工事費用がより正確になり、追加工事費用の増加抑制につながります。

築40年の建物の床下を調査 ⇒ 異常なし

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

雨漏りがある玄関、上部の防水状態を調査

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

 

1階・2階の屋根の葺き替え・・・ 瓦屋根を撤去して、耐震性を考慮した 金属鋼板屋根 に張り替える

平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災では、重い屋根瓦が原因で多くの木造住宅が倒壊したと報じられています。

重い屋根の住宅は、地震の揺れを受けると振り子の様に大きく揺れ、建物に被害を与えたり倒壊させる恐れが考えられます。
それ故、軽い屋根に変えるリフォームにより、耐震力を高めます。

金属を使った金属鋼板屋根の重さは、瓦屋根の約10分の1と軽量(1㎡あたり約6~7kg)なため建物への負担が少なく、 専用ビスで固定するため地震時の揺れなどの追従変化に対応し、地震や台風などの災害時にも安心度が高まります。

経年変化と共に老朽化した寄棟の瓦屋根・外壁をメンテナンス・耐震リフォームをして刷新を図る

Before → → →

リフォーム前の西側の外観

After

リフォーム完成後の外観
 
 
        ↓  ↓  ↓

1階 屋根の葺き替えリフォーム





長年の天変地異・経年変化のもと、屋根瓦がずれて下の廊下・玄関・居室に雨漏りが起きていました。

改装前の瓦屋根の状態





瓦屋根の下地(土など)を排除しながら朽ちた木材を取り替え、新設の屋根下地の復旧を図る。

既存の屋根瓦・腐っている木材の撤去する





南面

防水シートを張り巡らし鋼板屋根の下地を施工。

腐っていた下地の木材を取り替え、防水シートを張る





北面

下地合板を新設し、防水シートを張り巡らします。

下地合板を新設し、防水シートを  張り巡らします。





北面

防水シートの上に、金属鋼板段葺きを施工します。

防水シートの上に、金属鋼板段葺き  を施工します。





金属鋼板段葺き。

南面

金属屋根はその優れた性能とデザイン性で住まいづくりのニーズに幅広く応えることができます。

新設の金属鋼板の段葺きを完了する





北面

金属鋼板段葺きは、すっきりとした重厚な雰囲気を表現し耐震性の向上に貢献します。

1階北面屋根:重厚な雰囲気を表現

 

2階 屋根の葺き替えリフォーム (瓦屋根を金属鋼板屋根に葺き替え、軽量化を図る)

 

既存の2階屋根を構成する瓦・土・下地材を撤去

既存の2階屋根を構成する瓦・下地材を撤去

 

屋根鋼板を張る前の下地材を施工

屋根鋼板を張る前の下地材を施工

 

屋根荷重の軽量化を図った金属鋼板段葺きを施工

屋根荷重の軽量化を図った金属鋼板段葺きを施工

 

南側・正面 外観 : Before → After

外観は、古き懐かしい思い出を残し刷新(リフォーム)

Before → → →

リフォーム前の南側・正面の外観

After

リフォーム後の南側・正面の外観

 

玄関の軒・庇 : Before → After

玄関の上の防水層の破断による漏水のため、庇が腐朽していましたので刷新を図る

Before → → →

リフォーム前の玄関の庇・軒

After

リフォーム完成後の外観
 
 
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朽ちた天井材・下地材を排除し、新設の下地の復旧を図る

朽ちた天井材・下地材を排除し、新設の下地の復旧を図る





玄関上部の屋根排水樋の設置

玄関上部の屋根排水樋の設置





玄関前の新設天井材の張り付け

玄関前の新設天井材の張り付け

 

和室縁側の天井・軒庇 : Before → After

1階和室広縁・縁側上部の屋根瓦の老朽化に伴う漏水のため、庇が腐朽していたのでメンテナンスリフォームして刷新を図る

Before → → →

リフォーム前の和室縁側の庇・軒

After

リフォーム完成後の外観
 
 
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朽ちた天井材・下地材を排除し、新設の下地の復旧を図る

朽ちた天井材・下地材を排除し、新設の下地の復旧を図る





軒先の仕舞を図る

軒先の仕舞を図る





内部縁側の新設天井材の張り付け

内部縁側の新設天井材の張り付け





外部軒先の新設天井材の張り付け

外部軒先の新設天井材の張り付け





外部軒先の新設

外部軒先の新設





外部軒先に水切り金物取り付け

外部軒先に水切り金物取り付け





外部軒先の修復完了

外部軒先の修復完了

 

2階ベランダの防水 : Before → After

ベランダ・屋上やバルコニーの下が居室になっている場合は、特に確実な防水処理が求められます

家/住宅は適当な時期にメンテナンスをしなければ、経年変化の下、劣化していくと共に、雨漏りが生じている場合には、構造体の腐朽が進み耐震性の劣化の原因になりますので、メンテナンス・耐震リフォーム(リノベーション)をお考え下さい

Before → → →

リフォーム前の外観

After

リフォーム完成後の外観
 
 
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屋上防水の修復

屋上防水の修復





屋上防水の修復

屋上防水の修復

 

耐震相談・耐震改修前に、床下・天井裏、外壁側の壁内部、構造体などの目視確認をします

リフォーム工事は内部を解体しないと、腐朽具合・構造内容などのわからない点が多くあります

当設計事務所では工事施工会社と共に、耐震相談・耐震改修の打ち合わせ前に、床下・天井裏・構造体など目視確認できる範囲を調査する事で、より確実性のある建築改修相談業務を行うこととなります。また建築工事費用がより正確になり、追加工事費用の増加抑制につながります。

建物の床下を調査 ①

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

建物の床下を調査 ②

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

建物の屋根裏を調査 ①

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

建物の屋根裏を調査 ②

リフォームの設計・建築工事の前にする建物調査。

メンテナンス・耐震リフォームで、詳しくお知りになりたい方は、下記ページをご覧ください。

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